創刊31周年を迎えた声優専門月刊誌「声優グランプリ」の最新3月号が、2月10日(火)に発売された。今号は『学園アイドルマスター』のキャスト13名が表紙を飾り、毎年恒例の付録「声優名鑑2026 女性編」が同梱される注目号となっている。
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2026年版の「声優名鑑」に掲載された女性声優は1135名。2001年に初めて付録化された当時は225名だったことを踏まえると、その数は約25年で5倍以上に拡大したことになる。2008年版で500名を突破し、2022年版では1003名に到達。そして今回、15年連続で史上最多を更新し続けた結果、1135名という規模に達した。

市場拡大が押し広げた“需要”の裾野
この増加について、エンタメ産業に詳しい専門家はまず市場環境の変化を挙げる。「単純に“声優が増えた”という話ではありません。アニメやゲームの市場が拡大し、作品数とキャラクター数が増えた。その結果として、演じる人の数も増えていったと見るのが自然でしょう」と語る。
実際、日本動画協会の「アニメ産業レポート2025」によれば、2024年のアニメ産業市場は3兆8407億円規模にまで拡大。海外市場や配信分野の伸びも顕著だ。「作品が増えれば当然キャラクターも増える。キャラクターが増えればボイス需要も増える。まずはこの“需要の拡張”が主要な要因の一つと考えられます」と指摘する。
仕事のかたちが変わった声優という職業
さらに、声優という職業そのものの変化も大きいという。「1990年代以降、声優の“アイドル化”“スター化”が進みました。アフレコだけでなく、ライブ、イベント、テレビ出演など活動領域が広がった。いまや“声優=声の仕事”に限定されません。職域が拡張したことで志望者も増え、掲載対象の層も広がっていったと考えられます」と話す。
配信プラットフォームの普及とIP構造の変化も無視できない。「いまはYouTubeやSNSで自ら発信できる時代です。出演作以外でもファンを獲得できるようになり、活動の“見える化”が進んだ。さらに近年のIPは“キャラクター×歌×ライブ×配信”といった複合型が主流で、音楽活動と一体化したプロジェクトも多い。声優の仕事はアフレコにとどまらず、発信・パフォーマンス・配信まで広がっている。そういった側面も名鑑の掲載人数増加に影響していると考えられます」と分析する。

成熟期に入る業界と今後の見通し
一方で、増加ペースは徐々に落ち着きつつあるという。「初期は2桁成長に近い勢いでしたが、直近は数%台まで減速していると見られます。市場が成熟段階に入りつつあるサインとも言えるでしょう。今後5〜10年で1200〜1300人台へと緩やかに増える可能性はありますが、制作本数の制約や媒体側の物理的限界を考えると、急拡大の時代から“緩増”のフェーズに入ったと見るのが妥当ではないでしょうか」と展望する。
1135名という数字は、単なる人数の増加を示すものではない。アニメ・ゲーム産業の成長、メディア環境の進化、そして声優という職業の変容を映し出す指標として、現在のエンタメ業界の姿を象徴している。
声優グランプリHP:https://seigura.com/
