実写映画『秒速5センチメートル』が2025年10月10日、全国で公開された。『君の名は。』の新海誠監督による同名劇場アニメーションを実写映画化した本作は、小学生の時に出会い、卒業と同時に離れ離れになった少年と少女の18年間にわたる人生を描く。監督は写真家・映像作家としても知られる『アット・ザ・ベンチ』の奥山由之が務める。主人公・遠野貴樹をSixTONESの松村北斗、ヒロインの篠原明里を『国宝』の高畑充希が演じ、すれ違いや再会を通して原作が持つ繊細な感情を新たな映像表現で描き出す。
2007年公開の原作アニメ『秒速5センチメートル』は、「桜花抄」「コスモナウト」「秒速5センチメートル」の三章構成による短編連作。幼少期から青年期にかけての男女の心の移ろいを描き、新海誠監督の繊細な映像表現と脚本が高く評価された。
公開から18年が経った現在も、作品の舞台となった各地には多くのファンが訪れている。その中でも象徴的な場所が、栃木県栃木市の岩舟駅である。雪の夜に貴樹と明里が再会するシーンの舞台となり、当時から“聖地”として知られてきた。小さな無人駅のホームや照明の色合いなど、アニメで描かれた情景がそのまま残っており、公開から年月が経った今も作品の世界観を感じられる。
アニメ公開以降、岩舟駅には継続的にファンが訪れている。駅前で撮影する人や、作中のカットを再現する人など、今年に入ってからもSNS上で関連投稿が途絶えることはない。「初めて訪れたのに懐かしい」「映像と同じ構図で撮れた」といった声も多く、18年経った今も人気の“巡礼スポット”として知られている。
実写映画の公開をきっかけに、岩舟駅への注目はさらに高まりそうだ。アニメ公開から18年、ファンが訪れ続けてきたこの駅は、作品の記憶を今に伝える場所として再び脚光を浴びている。
劇場用実写映画『秒速5センチメートル』:https://5cm-movie.jp/
