腕とテニスラケットが融合!衝撃の“作画崩壊”シーンで生成AI論争広がる

現在放送中のTVアニメ『週刊ラノベアニメ』で、目を疑うような“作画崩壊”が放送され、視聴者の間で波紋を広げている。問題のシーンは9月6日に放送された「ファムファタル育成計画」第9話で確認されたもので、ある女性キャラクターの腕がテニスラケットと融合したように描かれていた。視聴者がキャプチャをSNSに投稿したことをきっかけに、生成AIを巡る議論が広がっている。

『週刊ラノベアニメ』は、マーベラス・ABCアニメーション・バルスの3社が共同で手掛けるショートアニメ企画「ラノベアニメ」を再編集したテレビ版で、7月からABCテレビ・テレビ朝日系列で放送されている。人気ライトノベル作家の書き下ろし原作をもとにした短編を、オムニバス形式で届けるのが特徴だ。

問題の回では、黒板に貼られた写真に載っている女性キャラクターの腕とラケットがつながって見えるほか、文字が乱れる描写も確認された。複数の不自然な描写が同時に見られたことで、視聴者の間で不安や疑念が高まった。

SNSでは「AI生成画像をそのまま使ったのでは」「チェック体制はどうなっているのか」といった批判的な声が多く見られた一方で、「過去のアニメでも作画崩壊はあった」と冷静な意見もある。さらに、腕とラケットの融合を漫画『コブラ』の主人公になぞらえたファンアートが投稿されるなど、別の文脈で盛り上がる動きも出ている。

今回の一件は、短尺かつ複数作品を同時進行で制作する体制のもとで、修正やチェックの工程が十分に機能しなかった可能性を浮き彫りにした。同時に、AI技術を制作現場にどう導入し、どのように品質を担保するのかという新たな課題を突きつけている。

なお、この騒動を受けてか、TVerでの見逃し配信では当該箇所は修正済みとなっている。今回の“腕とラケット”騒動は、アニメ制作現場でのAI活用をめぐる議論を加速させる象徴的な事例となりそうだ。