『鬼滅の刃』最新作、北米で7000万ドルの記録的大ヒット!海外メディアはどう報じた?

アニメ映画『劇場版「鬼滅の刃」無限城編 第一章 猗窩座再来』が、9月12日から米国とカナダで公開され、公開最初の週末に推定7000万ドル(約103億円)の興行収入を記録した。北米ランキングで初登場1位となり、日本アニメとして歴代最高のオープニング成績を樹立した。公開前から大きな期待が寄せられていたが、その予想をはるかに上回るスタートとなった。

これまで日本アニメ映画の最高記録は、1999年公開の『劇場版ポケットモンスター ミュウツーの逆襲』が持つ3100万ドルで、長年破られていなかった金字塔だった。しかし今回の『無限城編』は、公開初日のみで3300万ドルを稼ぎ出し、25年ぶりにその壁を突破。週末累計では7000万ドルに達し、北米におけるアニメ映画の歴史を大きく塗り替えた。

『鬼滅の刃』劇場版はこれまで『無限列車編』(2021年、2100万ドル)、『柱稽古編』(2024年、1150万ドル)と続いてきたが、今回の数字はそれらを大きく凌駕するものとなった。原作最終章を三部作で描く構想の第一章として公開された本作は、過去最大の注目と動員を集め、壮大なクライマックスへの幕開けを告げる結果となった。

海外メディアも本作を大きく取り上げている。米エンタメ誌「Variety」は、「『無限城編』は二時間半にわたり怒涛の戦いが続く」と紹介。異空間“無限城”を舞台に、しのぶと童磨、善逸と獪岳、炭治郎と義勇が猗窩座に挑む三大決戦を中心に描かれる点を評価した。さらに、キャラクターたちの因縁や過去が戦闘に絡むことで物語に深い感情的な厚みが生まれているとし、シリーズの大きな魅力である「激闘と悲劇性」が見事に融合していると伝えている。また映像面については、自在に変形する無限城の構造がデジタル背景と手描き作画の融合を際立たせ、前作『無限列車編』以上のスケール感を実現したと評している。

今回の北米での歴史的ヒットは、『鬼滅の刃』が単なる一過性のブームではなく、世界的なエンターテインメントの中心に位置づけられる存在であることを証明したと言える。三部作の続編公開に向け、さらなる興行収入の記録更新と世界的な注目の高まりが期待される。