2025年夏アニメとして放送が始まった『薫る花は凛と咲く』。繊細な青春模様と温かな恋物語が描かれる本作は、SNSを中心に大きな反響を呼び、放送開始直後から東京・自由が丘を訪れるファンの姿が見られるようになっている。

原作は三香見サカによる人気漫画で、2021年より「マガジンポケット」で連載中。いかつい見た目ながら純朴な男子高校生・紬凛太郎と、お嬢様学校に通う和栗薫子が織りなす優しくまっすぐな恋の物語は、連載当初から話題となり、累計発行部数は620万部(2025年7月時点)を突破している。
アニメでは、凛太郎の実家であるケーキ屋を中心に、落ち着いた街並みやクラシカルな街灯が描かれている。公式に舞台が自由が丘であるとは明言されていないが、駅前広場や石畳の路地などの描写が自由が丘の景観と酷似していることから、モデルにした可能性が高いと見られている。特に「サンセットアレイ通り」に似た街並みや、駅周辺のクラシカルな街灯の描写が一致しているとして、ファンの間で聖地と目されている。
実際に週末には作中の舞台を重ね合わせるように街を歩くファンが確認され、SNSには「再現度すごい」といった投稿や写真が増加している。
小規模でおしゃれなカフェやショップが点在するスイーツの街・自由が丘。作品の世界観と街並みが重なる聖地巡礼の動きが注目を集め、自由が丘の存在感を押し上げている。アニメと現実の風景が重なる光景は、この夏の象徴的な現象となっている。
