『チェンソーマン』『ルックバック』で知られる藤本タツキ氏が、17歳から26歳までに描いた短編8作品を一挙アニメ化するプロジェクト「藤本タツキ17-26」が発表された。2025年11月8日(土)よりPrime Videoにて世界独占配信される。
公開されたキービジュアルは「原点が、動き出す」というキャッチコピーのもと、作品群の多彩な世界観を凝縮。本PVでは、藤本の創作の萌芽を感じさせるエッセンスが鮮烈に描かれている。
今回アニメ化されるのは、『藤本タツキ短編集 17-21』『藤本タツキ短編集 22-26』に収録された全8作品だ。人類滅亡後の地球を舞台にした「庭には二羽ニワトリがいた。」、青春の衝動が銃声とともに炸裂する「佐々木くんが銃弾止めた」、宇宙規模の恋を描いた「恋は盲目」、殺し屋少女の暴走愛を描く「シカク」、海底のピアノが導く少年と人魚の出会いを描いた「人魚ラプソディ」、ある日突然少女になった少年を通じて“自分らしさ”を問う「目が覚めたら女の子になっていた病」、世界を滅ぼすと予言された妹と兄の絆を描く「予言のナユタ」、そして姉妹の嫉妬と成長を描いた「妹の姉」である。
特に「予言のナユタ」と「妹の姉」は、『チェンソーマン』や『ルックバック』の原型と評される重要作。短編集を象徴する2作がアニメーションとしてどう描かれるのか、大きな注目を集めている。
今回のアニメ化は短編集に含まれる8本に限られるが、SNS上では『ファイアパンチ』『さよなら絵梨』のアニメ化を熱望する声も多数上がっている。
『ファイアパンチ』は2016年からジャンプ+で連載された藤本の初連載作で、苛烈で衝撃的な展開から現在も根強い人気を誇る。一方『さよなら絵梨』は2022年に発表された読切で、映画的構成を用いた斬新なストーリーテリングが高く評価されてきた。いずれも短編集には収められていない作品だが、アニメ化を求める声は後を絶たない。
「17-26」で描かれた短編群は、藤本タツキがのちに生み出す傑作へとつながるアイデアの源泉だ。思春期特有の衝動、無邪気さ、狂気、そして切実な絆が詰め込まれた物語が、鮮やかに映像としてよみがえる。2025年11月8日の配信開始を前に、今後の続報と、さらなるアニメ化の可能性にも期待が高まる。
