
山梨県は、雄大な山々や澄んだ湖、四季折々に彩られる自然が広がる風光明媚な地。その美しい景観は、多くのアニメ作品にインスピレーションを与え、物語の舞台として描かれてきました。富士山を望む絶景や歴史ある街並み、静かな田園風景など、作品の世界観を一層引き立てるロケーションが点在しており、訪れればキャラクターたちの感情や物語の余韻をリアルに感じられます。
この記事では、山梨県内に点在するアニメの舞台を厳選してご紹介します。自然あふれるアウトドアスポットから、街歩きで楽しめる情緒あるエリアまで幅広く網羅。初めて聖地巡礼をする方も、すでに何度も訪れたことのあるファンの方も、山梨ならではの魅力と作品の世界を存分に味わえる巡礼の旅に出かけてみましょう。
山梨県がアニメの聖地巡礼に選ばれる理由とは?その魅力に迫る
山梨県は、多くのアニメ作品の舞台として描かれてきました。その背景には、ほかの地域にはない魅力があります。まず第一に挙げられるのが、富士山や湖などの雄大な自然景観です。四季ごとに姿を変える美しい風景は、アニメの背景に映えるだけでなく、物語に深みを与える存在としても魅力的です。
次に、首都圏からのアクセスの良さも大きな理由です。東京から電車や車でおよそ2時間と便利で、日帰りや週末の小旅行として訪れやすいため、実際に巡礼を試みるファンにとって理想的な立地といえます。
さらに、地域に根付いた暮らしや文化がリアルに作品に反映されている点も見逃せません。商店街や学校、温泉街など、地元の日常風景がアニメの中で丁寧に描かれることで、作品と現実の距離がぐっと近づきます。そうした「リアルさ」が、聖地巡礼地として選ばれる大きな理由となっているのです。
山梨県のアニメ聖地巡礼スポット10選!人気作品の舞台を徹底解説
浩庵キャンプ場/本栖湖(ゆるキャン△)
『ゆるキャン△』の物語はここから始まります。第1話、志摩リンが本栖湖の湖畔でソロキャンプを楽しみながら読書をしていると、空腹で迷子になったなでしこが現れ、焚き火を囲んでカップ麺を分け合う印象的なシーンが描かれました。なでしこが目にしたのは、湖越しに広がる雄大な富士山。思わず「なんて奇麗なんだ…」とつぶやく場面は、作品全体のテーマを象徴する名シーンです。実際のキャンプ場からも「千円札の富士山」と呼ばれる同じ景色を見ることができます。

住所:山梨県南巨摩郡身延町中ノ倉2926
アクセス:JR身延線「甲斐常葉駅」からバスで約40分
営業時間:通年営業(無休、受付8:00〜20:00)
内船駅(ゆるキャン△)
『ゆるキャン△』第1話で、なでしこが本栖湖へ向かう際に降り立ったのが内船駅です。駅舎やホームの佇まい、周囲に広がるのどかな町並みは、作中の背景描写とほぼ一致しており、ファンにとって印象深い場所です。その後も、なでしこが通学に利用したり、志摩リンと合流したりと、日常の風景としてたびたび登場します。なでしこの新生活の出発点として、温かく穏やかな物語の世界に入り込める聖地です。

住所:山梨県南巨摩郡南部町内船
アクセス:中部横断自動車道「富沢IC」から車で約6分
営業時間:無人駅のため24時間開放
身延駅(ゆるキャン△)
『ゆるキャン△』でたびたび登場する、野外活動サークル(野クル)ゆかりの駅。第1話ではなでしこが引っ越してきた直後に身延駅を利用し、第3話では野クルメンバーと合流するシーンが描かれました。アニメでは、駅舎やホーム、周辺の商店街がリアルに再現されており、実際に訪れると作中の雰囲気をそのまま味わえます。駅前には『ゆるキャン△』のポスターやのぼりも掲出され、聖地巡礼で訪れるファンを温かく迎えてくれます。物語の節目となる、印象的な舞台です。

住所:山梨県南巨摩郡身延町角打537
アクセス:中部横断自動車道「下部温泉早川IC」から車で約18分
営業時間:5:20〜21:40(無休)
旧下部小学校・中学校跡(ゆるキャン△)
『ゆるキャン△』に登場する本栖高校の校舎や、野外活動サークル(野クル)の部室のモデルがこの旧下部小学校・中学校跡です。第2話では、なでしこが野クルに入部し、部員たちがストーブを囲んでキャンプ計画を立てるシーンが印象的に描かれました。校舎はすでに廃校となっていますが、ドラマ版のロケ地にも使われ、図書室や部室の再現度は高く、まさに“そのまま”の聖地。ファンイベントも開催されており、作品の空気を体感できる特別な場所です。

住所:山梨県南巨摩郡身延町常葉1495
アクセス:JR身延線「甲斐常葉駅」から徒歩約10分
営業時間:該当なし(通常非公開の施設)
栄昇堂(ゆるキャン△)
身延町の老舗和菓子店・栄昇堂は、『ゆるキャン△』第3話でなでしこが野クルメンバーへのお土産を買いに訪れた場所。名物「みのぶまんじゅう」を蒸したてで頬張り、「これ絶対美味いやつ〜!」と感激するシーンが印象的でした。実際の店舗も、アニメに登場したレトロな外観がそのまま残っており、ファンにとってはたまらない聖地のひとつ。素朴で優しい味わいのみのぶまんじゅうを味わえば、なでしこたちの日常に少し近づけるはずです。

住所:山梨県南巨摩郡身延町角打3024
アクセス:JR身延線「身延駅」から徒歩約1分
営業時間:8:30〜15:00(水曜定休、※売り切れ次第閉店)
セルバみのぶ店(ゆるキャン△)
『ゆるキャン△』第3話で、野外活動サークル(野クル)のメンバーがキャンプの買い出しに訪れたスーパーが、セルバみのぶ店です。なでしこたちがカレーの具材を選びながら盛り上がる賑やかなシーンが描かれ、店内の通路や棚の配置もアニメとほぼ同じ。実際に訪れると「この場所で買い物してたんだ!」と感動します。地元の食材も豊富なので、巡礼がてらキャンプ飯の材料を調達してみるのもおすすめです。

住所:山梨県南巨摩郡身延町飯富2309-200(フレスポみのぶ内)
アクセス:JR身延線「波高島駅」から車で約7分(※徒歩約38分)
営業時間:9:00〜20:00(無休)
四尾連湖(ゆるキャン△)
『ゆるキャン△』第7話で、志摩リンがソロキャンプを楽しんだ静かな湖畔の聖地が四尾連湖です。冬の澄んだ空気の中、幻想的な湖面を眺めながら、焚き火にあたりつつひとりの時間を満喫するリンの姿が印象的でした。森に囲まれた静寂なロケーションは、作中の雰囲気をそのまま感じられます。売店では、リンが飲んでいた「ホットカルピス」が販売されていることもあり、ファンにはたまらないポイント。ソロキャン気分を味わえるおすすめの聖地です。

住所:山梨県西八代郡市川三郷町山家四尾連
アクセス:JR身延線「市川大門駅」からタクシーで約30分
営業時間:終日開放(通年利用可、無休)
笛吹川フルーツ公園(ゆるキャン△)
『ゆるキャン△』第5話のラストで、志摩リンとなでしこが星空の下で語り合う感動的なシーンの舞台となったのが、笛吹川フルーツ公園です。眼下に広がる「100万ドルの夜景」は、二人の距離が縮まる名場面をさらに印象的に演出してくれました。昼間はフルーツ狩りや遊具なども楽しめ、観光にもぴったり。夜は、リンとなでしこが見上げた星空と煌めく夜景を、聖地巡礼の締めくくりに味わうのがおすすめです。

住所:山梨県山梨市江曽原1488
アクセス:JR中央本線「山梨市駅」から車で約7分
営業時間:24時間開放(一部施設は9:00〜17:00、年中無休)
ほったらかし温泉(ゆるキャン△)
『ゆるキャン△』第6話で、志摩リンとなでしこがツーリング帰りに立ち寄った絶景温泉が、山梨市のほったらかし温泉です。富士山と甲府盆地を一望できる露天風呂で、リンが「最高だねぇ」と感動する名シーンが描かれました。日の出に入浴できる「あっちの湯」と、開放感ある「こっちの湯」があり、どちらも圧巻の景色。アニメに登場した温泉で、リンたちのように旅の疲れを癒せば、特別なひとときを味わえるはずです。

住所:山梨県山梨市矢坪1669-18
アクセス:JR中央本線「山梨市駅」からタクシーで約10分
営業時間:日の出1時間前〜22:00(最終受付21:30、年中無休)
夜叉神峠(ゆるキャン△)
『ゆるキャン△』第9話で、志摩リンがソロツーリングの途中に立ち寄ったのが夜叉神峠です。展望台からは、白峰三山を含む南アルプスの雄大な山々が広がり、リンが「これはすごい…」と呟いた通りの絶景が堪能できます。空気の澄んだ日には、遠くの峰々まで一望でき、自然のスケールに圧倒されること間違いなし。登山道も整備されており、ハイキング気分でリンの見た景色を追体験できる、登山好きにも人気の聖地です。

住所:山梨県南アルプス市芦安芦倉
アクセス:JR中央本線「甲府駅」から山梨交通バスで約70分(夜叉神峠登山口下車)、登山道を徒歩約1時間
営業時間:該当なし(登山道のため常時利用可)
まとめ
山梨県は、雄大な自然と多彩な景観、そして作品との高いシンクロ感が魅力の、聖地巡礼にぴったりなエリアです。四季ごとに表情を変える風景や、物語と現実が重なり合うロケーションは、訪れるたびに新たな感動をもたらしてくれます。
今回ご紹介したスポットをきっかけに、ぜひ山梨の地を歩きながら、作品の世界観を肌で感じてみてください。作品への愛を胸に、リアルとフィクションが交差する特別な巡礼の旅へ出かけましょう。
