誓いの場から読書空間へ――浜名湖を望むチャペル再生プロジェクト
静岡県浜松市に、新たな“マンガ没入スポット”が誕生した。浜名湖を望むリゾートホテル「グランドメルキュール浜名湖リゾート&スパ」は2月1日、敷地内の元ウェディングチャペルをリニューアルした読書空間「ブックチャペル」をグランドオープンした。
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浜松市は、『新世紀エヴァンゲリオン』や『ゆるキャン△』をはじめとする数々の人気作品の舞台として知られ、市を挙げて聖地巡礼を推進してきたエリアだ。弁天島海浜公園や天竜二俣駅など、アニメに登場した実在の風景が点在し、「訪れてみたい日本のアニメの聖地88」にも選出されている。そんな“アニメの聖地”に立地する同ホテルが、新たに打ち出したのが、約9,000冊の漫画やアニメ関連書籍、絵本などを取り揃えた読書スペースである。
「ブックチャペル」は、かつて誓いの場であったチャペル空間を活かしながら、本棚を設えた特別な空間へと生まれ変わった。浜松市が舞台となった作品や地域ゆかりの人気漫画を中心に、地の利を活かした選書が行われており、世代を問わず楽しめるラインナップが揃う。大きな窓越しに広がる浜名湖の壮大な景観も魅力のひとつで、読書とともに絶景を楽しめるフォトスポットとしての役割も担う。夜には幻想的なライティングが施され、昼とは異なる表情を見せるという。

オールインクルーシブで広がる“体験型リゾート”の進化
企画の背景には、ホテル滞在中の体験価値向上という狙いがある。チェックイン・チェックアウト時の待ち時間や、天候に左右されやすい観光体験といった課題を踏まえ、館内で完結できる体験型コンテンツの拡充を進めてきた。同施設はオールインクルーシブのサービスの一環として提供され、宿泊者は追加料金なしで利用できる。営業時間は15時から21時、翌朝7時から10時までとなっている。
さらに館内では、「株式会社怖がらせ隊」監修による周遊型ホラーミステリーも通年で実施。1階から3階を舞台に、スマートフォンやタブレットを活用しながら体験するコンテンツで、イヤホンの使用が推奨されている。屋外では、フィンランド発祥のスポーツ「モルック」や、ヨーロッパ発祥の「ボッチャ」といったアクティビティも導入されており、読書・エンターテインメント・スポーツを組み合わせた多彩な過ごし方が可能だ。いずれも宿泊料金に含まれている。

館内ホラー体験からいちご狩りまで、家族で楽しむ周辺アクティビティ
家族向けプランも用意されている。ホテルから車で約15分の「アグリス浜名湖」でのいちご狩り体験が付いた宿泊プランや、小学生以下の子どもが半額となる期間限定のオールインクルーシブプランなど、ファミリー層を意識した施策も展開。浜名湖の自然や周辺観光地とあわせて楽しめる滞在を提案している。
アニメの舞台を巡る“外の聖地”に対し、作品世界に没入する“内なる聖地”として誕生した「ブックチャペル」。浜松という土地ならではの文脈を取り込みながら、アニメツーリズムの文脈に“滞在型体験”という新たな選択肢を提示する試みとして、今後の展開にも注目が集まりそうだ。
グランドメルキュール浜名湖リゾート&スパ:https://grand-mercure-lakehamana-resortandspa.jp/
