近年、アニメファンの間で“ヤニ”を冠した人気漫画のアニメ化が相次いで発表され、SNSでは大きな話題を呼んでいる。喫煙という、現代社会では肩身の狭い行為を題材にしながらも、どこか人間臭さや肩の力が抜けた空気感を描いている点が共通している。そうした作品が2026年夏の同時期にそろって放送されることも、話題のひとつとなっている。
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右:©地主/SQUARE ENIX・「ヤニすう」製作委員会
獣人×ヘビースモーカーが描く、脱力感あふれる日常
2月2日に明らかになったのは、にゃんにゃんファクトリーによる人気漫画『ヤニねこ』のアニメ化決定だ。本作は、タバコを何よりも優先し、ヤニ臭い汚部屋で怠惰に暮らす21歳の獣人、ヤニねこの日常を描いた物語である。公開されたティザービジュアルでは、自室のベランダでタバコをくゆらせる姿が描かれ、ティザーPVでは原作の数々のシーンとともに、ヤニねこの「うめぇにゃ」というボイスも初解禁された。アニメーション制作はバイブリーアニメーションスタジオが担当し、監督を木村拓、音楽を鈴木慶一が務めるなど、盤石の布陣が敷かれている。原作者のにゃんにゃんファクトリーも、脚本やデザインの再現度の高さに「アニメ製作陣の覚悟を感じた」とコメントを寄せており、2026年7月よりTOKYO MXほかでの放送開始に向け、原作の空気感がどのように映像化されるのか注目が集まっている。
喫煙所という舞台が映し出す何気ない時間
対照的に、大人の哀愁と淡い交流を描くのが、地主による人気漫画『スーパーの裏でヤニ吸うふたり』のアニメ化だ。スーパーの裏にある喫煙所を舞台に、社畜サラリーマンの佐々木と、謎めいた女性・田山が交わす何気ない会話を描く本作は、「次にくるマンガ大賞2022」Webマンガ部門1位を獲得し、累計部数250万部を突破している。解禁されたティザーKVでは、隣に座りながらも視線を交わさない二人の姿が描かれ、大人同士の距離感を象徴するビジュアルとなっている。ティザーPVでは、仕事に追われる佐々木の日常と、煙草をきっかけに始まる田山との関係性が静かに映し出され、作品の持つ落ち着いた雰囲気が伝わってくる。放送は2026年7月より、TBS系28局にて全国同時放送予定。アニメーション制作は旭プロダクションが担当し、作品展開として今後のグッズ展開なども予定されている。
これらの発表を受け、SNSでは「2026年夏アニメ、ヤニの摂取量多すぎないか?」「まさか“ヤニ”がテーマの作品が同じクールに2本来るとは」「ヤニねことヤニすう、並べて見るとだいぶ温度感違いそう」といった声が見られる。禁煙・分煙が進むなかで、あえて喫煙を日常の一場面として描く点に、新鮮さを感じる反応も多い。
喫煙そのものよりも、その周囲にある人間関係や時間の流れに焦点を当てている点も、両作品に共通している。2026年夏、こうした“ヤニ”を切り口にした作品が同時期に放送されることは、アニメ表現の幅広さを示す出来事と言えそうだ。日常の中のささやかなひとときを、各作品がどのように描くのか、放送開始に期待が高まる。
『ヤニねこ』:https://yanineko-anime.com/
『スーパーの裏でヤニ吸うふたり』:https://yanisuu.com
